仕事を辞めて、少しずつ余裕が生まれたころ、
セロトニンに関する学びを深める機会がありました。
それまで私は「自分の能力が足りないせい」「もっと頑張らなきゃいけない」と思い込んでいました。評価を気にして、つい完璧を目指してしまう──今思えば、それはHSP特有の“反芻思考(はんすうしこう)”、つまり一度終わった出来事を何度も繰り返し考えてしまう傾向が、疲れやすさや不安感につながっていたのかもしれません。
反芻思考ってなに?
※反芻思考とは、一度終わった出来事を何度も頭の中で繰り返し考えてしまう状態のこと。
誰にでも起こりうるものですが、HSP気質の方は特にこの傾向が強いといわれています。
反芻思考が続くと?
エネルギーを消耗しやすくなり、セロトニンの働きが低下しやすくなると言われています。
その結果、感情のコントロールが難しくなり、不安やイライラが増す──
そんな悪循環に私自身も無自覚に陥っていました。
過敏性や人疲れもセロトニンに関係?
HSPの特性のひとつでもある「感覚の過敏さ」も、ストレスや疲れが蓄積することで強まる傾向があります。音や光、におい、肌ざわりといった外からの刺激に対して敏感になりやすく、日常生活の中でも「なぜかしんどい」と感じやすくなる。
そしてもうひとつ、人とのやりとりや場の空気に敏感に反応してしまう「人疲れ」も見逃せません。相手の表情や声のトーン、微妙な雰囲気の変化を無意識に読み取ってしまい、知らず知らずのうちに気を遣い続けてしまうのです。
でも、それは“弱さ”ではなく、“深さ”の証でもある。
きちんと整えば、それらの特性は“豊かに生きる力”に変わっていきます。
自分の中にある繊細さや深い思考力は、正しく整えば大きな強みになり得る。
だからこそ、“自分の取り扱い方”を知ることがとても大切なのです。
セロトニン不足かもしれないサイン
たとえば、セロトニンが不足していると、次のような感覚が強くなることがあります:
- 呼吸が浅くなっている気がする
- ぐっすり寝たはずなのに疲れが残る
- ちょっとした音や光に強く反応してしまう
- 集中できない、頭がぼんやりする
- 気づけば同じことを何度も考えてしまう
こうした状態を、「性格のせい」「年齢のせい」と片づける前に、
“セロトニンの状態”を見直してみることが、じつはとても大切なのです。
✔ 思考のくせ=性格ではない
✔ セロトニン不足による身体的な連鎖反応
知ったからこそ、自分の状態を客観的に見られるようになり、
少しずつ行動を変えていけるようになりました。
もしあのとき、セロトニンの仕組みを知らなければ、
仕事を辞めたことで一時的に楽になっても、
また同じパターンに戻っていたかもしれません。
だから私は、「知っておくこと」そのものが大きな一歩になると思っています。
次回予告
次回の記事では、
セロトニン不足が起きているかどうかを確かめるチェックリストをご紹介します。
「なんとなく不調だけど原因がわからない」
「頑張っているのに空回りしてしまう」
そんな方に、自分の状態を見つめ直すきっかけとして活用いただける内容です。
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