「なんだかしんどい」が口ぐせになっていませんか?
「ちゃんと寝たはずなのに、なんだか疲れが取れない」
「ちょっとしたことでイライラしてしまう」
「不安ってほどじゃないけど、気持ちがざわついている」
「呼吸が浅い感じがして、息がしづらい」
「気づいたらずっと、ため息ばかり」
そんな日が続いていたら──
それは、“気持ちの疲れ”のサインかもしれません。
そして、その裏にあるのが、
セロトニンという目には見えないホルモンの存在です。
セロトニンって、聞いたことありますか?
「幸せホルモン」とも呼ばれるこの物質。
実は、気分を安定させたり、自律神経のバランスを整えたりする大切な働きがあります。
うつ病の薬として「セロトニンを増やす薬」があることから、
病気と関係する人だけの話だと思われがちですが──
私は、ごく普通の生活を送っていたつもりでした。
でも今振り返ってみると、
セロトニンが不足していたような状態だったのかもしれません。
睡眠、感情の波、集中力の低下、過敏な反応……
それらは後になって、「セロトニンが関係していた」と気づけたことでした。
私に起きていたこと
がんばることが当たり前だった頃。
眠っても疲れが取れず、ちょっとしたことで涙が出たり、
まるで感情のコントロール装置が壊れたような日々でした。
イライラしてしまう自分がイヤで、
でも抑えられなくて、家の中の空気がどんよりしていく。
子どもたちにもその空気が伝わっていたと思います。
それでも、「私さえ我慢すれば…」と、ひたすら無理をしていました。
心療内科で「セロトニンの話」を聞いたときも、
当時の私はそれを「自分のこと」として受け取る余裕すらなかったのです。
少しだけ立ち止まれたとき、ようやく見えたもの
職場を離れて、ようやく少しだけ自分の時間が取れるようになってから、
私はやっと、自分の状態を見つめ直すことができました。
疲れではなく、“消耗”。
気持ちではなく、感情を支える力が静かに切れていたのかもしれません。
そしてそこで初めて、
「セロトニンがどうして必要だったのか」が、自分の中に落ちてきたんです。
セロトニンは、心と体の“土台”になるもの
【セロトニンの働き】
・気分を安定させる
・自律神経のバランスを整える
・睡眠のリズムに関わる
・緊張やイライラを落ち着かせる
・呼吸を自然に整える
こうして見ると、
疲れやすさ、気分の波、眠れなさ、息の浅さ──
思い当たることが、いくつもあるかもしれません。
けれど、これは「気合いでなんとかなる」ものではなく、
**知らないうちに減っている“目に見えないエネルギー”**のようなもの。
知るだけで、少し気持ちが軽くなることもある
セロトニンは、感情のゆらぎや疲れに影響している、
目には見えないけれどとても大切な存在でした。
私自身、ようやくその存在に気づき、
少しずつ「自分の感覚」を取り戻せるようになってきました。
そして何より、「私のせいじゃなかったのかも」と思えたことが、
それまでの自分をやさしく受け止める第一歩になったんです。
次回予告
セロトニンは、生活の中で自然に増やしていくことができます。
次回は、私が日常に取り入れてきた小さな習慣についてお話しします。
✶ セロトニンを整える暮らしシリーズ
セロトニンを整える暮らし①:この記事です
セロトニンを整える暮らし②:無理にがんばらず、戻る力を育てる“静かな習慣”
セロトニンを整える暮らし③:セロトニンを増やすには?朝・昼・夜にできるやさしい食習慣のヒント
セロトニンを整える暮らし④:光とリズムで、やさしく整う毎日へ
この記事を書いた人
いっしたまえ|心と体を整えるアドバイザー
敏感アンテナさんたちに寄り添いながら、
自律神経と眠りを整えるヒントをお届けしています。
元看護師・セロトニン活性アドバイザーとして、
「眠れる体と疲れない心に整える」サロン Calm time を運営。
自身と家族の体験を通して、心と体を支える知恵を発信しています。
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